【登録販売者の勉強方法】人体の働きと医薬品【テキスト第2章2限目】
この記事では登録販売者試験の勉強方法について書いています。独学用です。2章の2回目です。登録販売者試験の第2章「人体の働きと医薬品」の覚え方、学習のポイントについて書いています。第2章のポイント・要約を教えて欲しい、そんな疑問にお答えします。
侑(Yuu)
この記事を読んでわかる事(記事の内容)
・循環器系(心臓、血管系(動脈、静脈、毛細血管)
・血液(血漿、血球、赤血球、白血球、血小板)
・脾臓
・リンパ系(リンパ液、リンパ管、リンパ節)
この記事を読めば、誰でも登録販売者試験の第5章を簡単に理解し、合格点に到達する可能性を高めらられることを目的にしています。
この記事の信頼性
私は4ヶ月の登録販売者の勉強で2ブロックの試験に一発で合格しました。
受験したのは平成29年2017年です。受験ブロックは近畿エリアと東海エリアです。
▼近畿ブロックと東海ブロックの合格通知書です。
少しでも多くの人の、登録販売者試験合格の参考になれば幸いです。
できるだけ、簡潔に覚えやすいように短文で記事をかいています。
ではよろしくお願いします。
■【呼吸器系】
・鼻腔、咽頭、喉頭、気管、気管支、肺からなる
→鼻腔から気管支までの吸気及び吸気の通り道…気道
→鼻腔から咽頭・喉頭まで上気道、気管から気管支、肺まで…下気道
(a)鼻腔
・鼻腔の入り口(鼻孔)のある鼻毛は空気中の塵、埃等を吸い込まれないようにするフィルターの役目
・鼻腔内の物理的又は化学的な刺激を受けると反射的にくしゃみが起きて刺激の原因物を出そうとする
・鼻汁にはリゾチームが含まれ、気道の防御機能の一つになって、かぜやアレルギーの時などには防御反応として大量に鼻汁が分泌される
(b)咽頭
・咽頭は鼻腔と口腔につながっており、消化管と気道の両方に属する
・咽頭の後壁には扁桃がある
・扁桃にはリンパ組織(白血球の一種であるリンパ球が密集する組織)が集まってできていて、気道に侵入してくる細菌、ウイルス等に対する免疫反応が行われる
(c)喉頭、気管、気管支
<喉頭>
・咽頭と気管の間にある軟骨に囲まれた円筒状の器官
→軟骨の突起した部分(喉頭隆起)がいわゆる「のどぼとけ」
・発声器としての役割もある
咽頭と喉頭の違い
咽頭 | 喉の痛くなるところいわゆる「のど」 |
喉頭 | のどぼけのあるところ、声を出すとこと(発声器 |
↑咽頭の方が上
<気管、気管支>
・気管…喉頭から肺へ向かう気道が左右の肺へ分岐するまでの部分
・気管支…気管から肺の中で複雑に枝分かれする部分
・喉頭の大部分、気管から気管支までの粘膜:線毛上皮で覆われている
→吸い込まれた粉塵、細菌等の異物は、気道粘膜から分泌される粘膜にからめ取られ、線毛運動による粘液層に連続した流れによって気道内部から咽頭へ向けて出され、唾液と共に嚥下される
(d)肺、肺胞
<肺>
・肺自体には肺を動かす筋組織がない→自力で膨らんだり縮んだりするのではなく、横隔膜や肋間筋(ロッカンキン)によって拡張・収縮して呼吸運動が行われる
<肺胞>
・肺胞…肺の内部の気管支が枝分かれし、末端はブドウの房のような組織になっていて、その球状の袋部分を指す。肺胞の壁は非常に薄く、周囲を毛細血管が網のように取り囲んでいる
・間質…肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織
・ガス交換→心臓から送られてくる血液から二酸化炭素が肺胞気中に拡散し、代わりに酸素が赤血球に取り込まれる
・肺胞は、ガス交換を行うための粘液層や線毛によって保護されていない→肺胞まで異物や細菌が侵入してきた時には、肺胞表面を自在に移動できる肺胞マクロファージ(貪食細胞)がそれらを探しあてて取り込み、消化する防御機能が備わっている
■【循環器系】
・循環器系→心臓、血管系、血液、脾臓、リンパ系からなる
(a)心臓
・心筋でできた握りこぶし大の袋状の臓器。胸筋の後方に位置
・血液は心臓がポンプの役割を果たすことによって循環している
・心臓の内部は上部左右の心房、下部左右の心室の4つの空洞に分かれている→心房で血液を集めて心室に送り、心室から血液を拍出する
・心室には血液を取り込む側と送り出す側にそれぞれ弁があり、拍動と協調して交互に開閉する
・心臓の右側部分(右心房、右心室)は全身から集まってきた血液を肺へ送り出す→肺でのガス交換が行われた血液は、心臓の左側部分(左心房、左心室)に入り、そこから全身に送り出される
・左胸がドキドキ→左の筋肉が強い→肺からきた血液を全身に送るから
(b)血管系(動脈、静脈、毛細血管)
自律神経によって制御
動脈 | 心臓から拍出された血液を送る血管 |
静脈 | 心臓へ戻る血液を送る血管 |
<動脈>
・弾力性がある
・血漿中の過剰なコレステロールが血管の内壁に蓄積すると、血液が流れにくくなるとともに、弾力性が損なわれてもろくなる
・血管壁にかかる(血圧)は通常、上腕部の動脈で測定される
・最大血圧…心臓が収縮したときの血圧、最小血圧…心臓が弛緩したときの血圧
「ドッ」…心臓収縮→血液が血管を流れる→血管壁に圧力がかかる⇒最大血圧
「クン」…心臓弛緩→血液は流れない→血管壁自体の弾力⇒最小血圧
<静脈>
・動脈にかかる圧力は比較的低いため、血管壁は動脈よりも薄くなっている
・四肢を通る静脈では血流が重力の影響を受けやすいため、一定の間隔をおいて内腔に向かう薄い帆状のひだ(静脈弁)が発達して血液の逆流を防いでいる
<毛細血管>
・毛細血管の薄い血管壁を通して、酸素や栄養分が血液中から組織へ運び込まれ、二酸化炭素や老廃物が組織から血液中へ取り込まれる
・消化管壁を通っている毛細血管の大部分は、門脈と呼ばれる血管に集まって肝臓に入る
■【血液】
・血液は、血漿と血球からなる
・血液の循環によって全身の体温をある程度均等に保っている
<血漿>
・90%以上が水分からなり、アルブミン、クロブリン等のタンパク質のほか、微量の脂質、糖質、電解質を含む
・アルブミン
⇒血液の浸透圧を保つ(血漿成分が血管から組織中に漏れ出るのを防ぐ)
⇒ホルモンや医薬品の成分等と複合体を形成→代謝、排泄を受けにくくする
・クロブリン
免疫クロブリンとも呼ばれる→免疫反応:体内に入った細菌やウイルス等の異物を特異的に認識する抗体としての役割
・脂質(中性脂肪、コレステロール等)
血漿中のタンパク質と結合してリポタンパク質を形成し、血漿中に分散している。
血液の粘稠性は、主として血漿の水分量や赤血球の量で決まる→血中脂質量はほとんど影響しない。
脂質異常症や動脈硬化症に伴う血行障害は、血管の病気によるものであり、血液自体の粘稠性とは直接関係しない
脂質が多くても「血液ドロドロ」にならない
<血球>
血球の構成
・赤血球(酸素を運搬)…血液全体の約40% ヘモグロビン
・白血球(免疫)…好中球約60%:最も数が多い、リンパ球約1/3:T細胞が認識し、B細胞が抗体(免疫グロブリン)産生、単球約5%:最も大きく強い食作用、組織内ではマクロファージ(貪欲細胞)
・血漿板(止血)
<赤血球>
・中央部がくぼんだ円盤上の細胞
・血液全体の約40%を占め、赤い血色素(ヘモグロビン)を含む。標高の高い土地での生活、重度の喫煙→酸素が少ない環境で長時間過ごすと、血液中の赤血球の割合は増加する
・ヘモグロビン…鉄分と結合したタンパク質、酸素が豊富なところでは酸素と結合し、酸素が乏しいところでは酸素を放出する性質がある
・赤血球は骨髄で作られる※全ての骨の骨髄で造血が行われるわけではない⇒胸骨等の太い骨のみ
→赤血球の数が少なすぎたり、赤血球中のヘモグロビン量が欠乏すると、血液は酸素を十分に供給できない→疲労や血色不良などの貧血症状が現れる
・貧血の原因
ビタミン欠乏性貧血 | 食事の偏りや胃腸障害のため赤血球の産生に必要なビタミンが不足することによる貧血(一般用医薬品×) |
鉄欠乏症貧血 | 月経過多や消化管出血等による血液損失等のため、ヘモグロビンの生合成に必要な鉄分が不足することによる貧血(一般用医薬品〇) |
<白血球>
・白血球は、体内に入った細菌やウイルス等の異物に対する防御を受け持つ細胞
・最も数が多く、白血球の約60%を占めている
・血液壁を通り抜けて組織の中に入り込むことが出来る
②リンパ球
・白血球の約1/3を占める
・血液のほかリンパ液にも分布して循環している
・T細胞リンパ球…細菌・ウイルス等の異物を認識、B細胞リンパ球…細菌・ウイルス等の異物に対する抗体(免疫グロブリン)を産生
③単球
・白血球の約5%と少ない
・最も大きく、強い食作用を持つ
・血液壁を通り抜けて組織に中に入り込むことができる→組織の中ではマクロファージ(貪食細胞)と呼ばれる
・感染や炎症などが起きると全体の数が増加するとともに、種類ごとの割合も変化する
<血小板>
・生体には破損した血管からの血液が流れ出るのを抑える仕組みが備わっている→血止板が重要な役割を担っている
①血管自体が縮まる(血流を減少させ、大量の血液が流れ出すのを防ぐ)
②血管のキズに血止板・繊維などでフタをする
・フィブリノゲン(血漿タンパク質の一種)が傷口で重合して繊維状のフィブリンとなる→フィブリン繊維に赤血球や血止板などが絡まり合い、血餅(血の凝固物)となって傷口をふさぎ止血させる
■【脾臓】
・握りこぶし大のスポンジ状臓器
・胃の後方の左上胸部に位置
・脾臓内を流れる血液から、古くなった赤血球を濾し取って処理する→古くなって柔軟性が失われた赤血球は脾臓内の網目構造に引っかかり、マクロファージによって壊される
■【リンパ系】
<リンパ系>
・リンパ系→血管系とは独立した循環系
・心臓のようにポンプの働きをする器官がない→リンパ液の流れは主に骨格筋の収縮によるもの
・リンパ液の流速は血流に比べて穏やか
<リンパ液>
・血漿の一部が毛細血管から組織の中へ滲み出て組織液になったもの
※組織液…組織の中の細胞と細胞の間に存在する体液
・血漿とほとんど同じ成分からなり、タンパク質が少なく、リンパ球を含む
・組織液は、組織中の細胞に酸素や栄養分を供給して二酸化炭素や老廃物を回収する
→ほとんど:毛細血管で吸収されて血液に還元
→一部:リンパ管に入ってリンパ液に
<リンパ管>
・リンパ管には逆流防止のための弁があって、リンパ液は一定の方向に流れている
・リンパ管は互いに合流して次第に太くなり、最終的に鎖骨の下にある静脈につながる
<リンパ節>
・リンパ節は、首筋、脇の下、もものつけ根に多く集まっている
・リンパ節の内部にはリンパ球やマクロファージ(貪食細胞)が密集している→リンパ液で運ばれてきた細菌やウイルス等は、ここで免疫反応により排除される
細胞間の体液(組織液)で異物回収→組織液の一部がリンパ管に入る→リンパ液として体内循環→リンパ節で免疫反応、異物排除→静脈につながり血液に戻る
■【まとめ:第2章「呼吸器系・循環器系・血漿・脾臓・リンパ系」(2限目)】
第2章の「呼吸器系・循環器系・血漿・脾臓・リンパ系」をまとめました。
の学習ポイントと要点をまとめました。2章の2回目です。2章はあと3回予定です。2章は5回です。
よく似た言葉がたくさん出てきます。混乱せず整理して覚えるのがよい。
中学生で少し習った記憶もある人が多い内容です。
参考:厚生労働省「試験問題作成に関する手引き(平成30年3月)」より