【登録販売者独学勉強方法】ブログ小説第6話:気持ち【もしドラッグでアルバイトしている女子高生が登録販売者を目指したら】
「もしドラッグでアルバイトしている女子高生が登録販売者を目指したら」をテーマにしたブログ小説です。第6話目。登販部として登録販売者の試験勉強をしていた咲良の気持ちが語られる。そして登録販売者試験当日を迎えて登販部のみんなは試験に受かったのでしょうか?ブログ小説の内容は個人の見解です。ブログ小説を通して登録販売者の試験勉強がイメージできるように書いています
侑(Yuu)
目次(第6話の内容)
・9月第1週:咲良の気持ち
・9月第2週:侑は試験終了後に咲良から連絡をもらった
・9月第3週:侑は登録販売者試験の自己採点をした
・9月第4週:侑は登販部の今後について考えた
9月第1週:咲良の気持ち
洛志社高校校門
咲良
「登録販売者なんているから、地方の小さな薬局が困るのよ」
「今では登録販売者の資格を利用して地方にもドラッグが進出している。登録販売者の資格なんてなければいいのよ」
「登録販売者なんて薬剤師の下位互換の資格じゃない」
「私は子供頃私は薬剤師になろうと思った。」
「親は、個人の薬局の時代ではないと言う。だから私は薬剤師を辞めた」
「登録販売者って勉強に浮かれてサ、バカみたい」
侑
「………」
「ドラッグの進出で個人の薬局はきびしい、でもそれはお客様が決めること」
「薬剤師の下位互換は制度的には間違いない。資格の範囲の中で薬剤師も登録販売者も「志」をどう持つか? どう世の中に役に立ちたいかを 人の役に立ちたいか?」
「資格に罪は無い。資格は道具だ。必要な人がいるから道具は出来る。」
「自分が薬剤師になりたければ薬剤師を目指せばいい、好きなことに理由はいらない!」
「他人の目を気にする理由はない!だから下位互換ということを考える。どうしてそんな事を気にするの? 気にするのは何が好きで何をしたいか? 自分の気持ちじゃぁないの?」
凛
「登録販売者の資格で苦しんでいる人もいるってこと。考えたこともなかった。でもそれは私達にはどうすることも出来ない話だよ」
「言いたくないけど、時代の流れ、私たちは未来に向かって考えるべきでは、そう…どう対応するかを考えることじゃぁないのかなぁ」
「登録販売者も2分の1ルールの撤廃で、将来はないと言う人もいる」
「だれも未来は解らない。今ベターな選択をするだけだ!」
咲良
「私が言いたいことは言った!」
東町川の土手の道で
ひかり
「追ってきました。」
咲良
「何も話すことはない。言ってなかったけど、今月末で福岡の高校に戻ることは決まっている。これで清々したでしょう。」
ひかり
「そうなんですかぁ?」
「私は咲良先輩に言う事はよくわかります。登録販売者の資格が出来て困る人もいることも想像してました。」
咲良
「…………」
「侑先輩も凛先輩も真摯というか表裏がないというか真面目すぎるというか、ある意味欠点ですね。全ての物事には二面性があることを理解しないと言うか…。
世の中はそんなきれいごとばかりじゃないです。地べたを這いつくばるって泥水をすするような努力苦労をしている人もいる」
咲良
「何が言いたいのかわからない!」
ひかり
「私が咲良先輩に聞きたいことは一つだけです。」
「私は登販部が好きでした。侑先輩も凛先輩も咲良先輩も。バカみたいに登録販売者の試験に熱中している姿を見るのが好きでした。」
「私も咲良先輩も似ている。あの2人の先輩さんとは違う部分がある。そうですねぇ、違うから惹かれるのかもしれない! あんなにバカみたいに登販の試験に熱中してさ。登販部だって…傍からみればバカの集まりですよね」
咲良
「あの2人はバカみたいに好きな事をやっているだけだよ。何も深く考えていない」
ひかり
「私もそう思います。」
咲良
「侑と凛は登録販売者の試験に受かると思う?」
ひかり
「咲良さんは侑と凛さんが好きなんですね。」
「だから、咲良さんは自分の気持ちを、今日の試験本番1週間前まで言えなかったんですよ」
「それが私が最後に聞きたかったことです」
下校途中の公園で
凛
「咲良の気持ち知っていた? 私は知らなかったよ。言ってくれれば良かったにね」
「何か力になることが出来たかもしれない」
侑
「ごめん、凛にも謝らなければならない。私は咲良の気持ちを知っていた」
「全部知っていた。三上先生が教えてくれた。4月にうちの高校に転校してきた理由は前の学校で進路で親と喧嘩して不登校になったんだ咲良。
咲良の親は「半年期間限定で転校でもさせれば落ちつくんじゃないか?」って理由でうちの学校に来たんだよ。」
「三上先生は、登販部を作った私達となら咲良と仲良くなれるんじゃないかって」
凛
「そうなんだ。別に謝ることはないよ。私がそれを知っていても侑には言えなかったよ」
9月第2週:侑は試験終了後に咲良から連絡をもらった
登録販売者試験会場入口
侑
「ねぇ、まだ咲良には連絡つかないの」
凛
「LINE もつながらない。既読にもならない」
ひかり
「大丈夫です。咲良先輩は。」
侑
「まずは、この試験を終わらせてから考えましょう。ここまで来て試験を受けないのは登録販売者試験をバカにしていることになる」
(咲良は登録販売者をバカにしているのだろうか)
登録販売者試験終了後
凛
「咲良から返事があった。内容は…」
「登録販売者ってバカみたい、だって」
侑、ひかり
「…………」
凛
「でもね、LINEの続きがある」
「見る?」
私は嘘をついていました。
私は登録販売者が嫌いでした。そんな登録販売者の試験合格を目指しているみんなを知って内心、試験に落ちればいいと思っていました。
登販部には半分ひやかしの気持ちではいりました。
いや出来れば試験勉強のじゃまをしてやろうとも思っていました。
登録販売者のテキストを選んだり、試験勉強方法を考えたり、登録販売者の意義とか将来とか、どうでもいいと思っていました。
ほんとバカみたいって。
そんな嘘な気持ちで登販部にはいって一つだけ感謝しています
覚えていますか?
・資格に罪は無い。資格は道具だ。必要な人がいるから道具は出来る
みんなもすでに知っていると思うけど9月末で九州福岡の高校に戻ります。
好きなことには理由はいらないと言い切れるバカなところが心配です。
咲良
ひかり
「咲良先輩も素直じゃないですね。ここは侑先輩や凛先輩のバカ資質さを見習うべきです。」
侑
「私はバカじゃないよ。これは凛に向けての言葉だよ。」
凛
「私もバカじゃない。侑に向けての言葉でしょう。」
9月第3週:侑は登録販売者試験の自己採点をした
学校図書館
侑
「自己採点はどうだった!」
凛
「マークシートの塗りつぶし間違いがなければ合格している。あとは足切りラインの問題かな」
ひかり
「私も、そうですねぇ。多分合格ラインにはぎりぎり届いているかな」
侑
「そうか、やったね。やっぱり結果を出さないと登販部としての面目が立たないよ。試験である以上結果がすべて」
「まぁ信条的には過程に価値があるといいたいとこだけどさ」
ひかり
「そうですよ。とりあえず試験もおわったし、あとは合格発表を待つだけです」
9月第4週:侑は登販部の今後について考えた
2年1組教室
凛
「ねぇ、咲良はどうしているの? あれから会った」
侑
「三上先生が、すでに実家の福岡に戻ったと言っていた。どうも京都で住んでいた家は親戚の家だったんだって。」
「半年だけだだから住民票も動かしてなかったみたい。荷物もトランク一つぐらいしか無かったそうだよ」
凛
「そう。9月も終わる。登販部の活動スケジュールではこの後は合格発表だけだよね。どうするの?」
侑
「どうするって?」
凛
「登販部だよ」
侑
「登販部かぁ。今はまだ何も考えていないや。でも登販部も必要なくなるなら閉めないとね。あっそうそう登販部のツイッターの今後も考えないと…」
凛
「まぁ今年中に結論を出せばいいよね。ひかりにも相談しないと決められない。」
侑
「咲良は、九州ブロックの登録販売者試験を受けるのかしら。」
「願書は今からでもまだ間に合う」
凛
「はぁ~、それはどういう意味かなぁ。あんなに登録販売者をバカにしている咲良が登録販売者試験を受けるはずがないよ。もう神に誓ってありえない!」
続き第7話⇒【登録販売者独学勉強方法】ブログ小説第7話:合格発表【もしドラッグでアルバイトしている女子高生が登録販売者を目指したら】
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